2014年08月04日

脚本制作手法メモ

 高速化のために脚本制作方法をまとめてみました。以下は企画、設定、構成、脚本と眠気管理方法についての自分用のメモです。便宜上この順番で書きましたが”企画→設定→脚本→構成→脚本”というように設定、構成、脚本の作業順は度々前後します。

企画-----------------

体験を派生させる
自分の精神に引っかかったエピソードやアクションをきっかけにして俺ならこうするという観点でアイデアをひねり出すと設定が一緒についてくるので考えやすいです。

会話の話題に出す
適当に考えた内容を話題として他人に聞かせます。会話の発展のさせ方によれば面白いアイデアが固まります。

一分時計
持ち運びやすい携帯電話で一分後にアラームを鳴らします。その一分間だけは雑念を追い出して考える事に集中するようにします。集中できれば次の一分後にアラームを設定して再度集中。集中できなければ一分後のアラームで頭を切り替えをします。最初の一分間をうまく集中することができれば次の一分間の集中をしやすくなります。移動中などに便利です。

設定-----------------

設定の法則
最初に考えるのは未来や結末でなく過去と現在の設定になります。結末を考えたつもりでも過去と現在の設定が詰まっていない場合、その結末を設定としてスタートとする脚本のほうが描きやすくなります。

設定選択方法@ 〜書き出し〜
設定の候補を書き出して採用設定以外を取り消し線で消します。変更前の設定や文章がある場合は痕跡を残さないようにします。決め手に欠ける場合でも設定を決めて決めた内容に準じて作ります。間違えていれば書き直します。"案ずるより産むが易し"です。

設定の選択方法A 〜完全削除〜
設定の削除を決めた後に形にする際に集中力が途切れる事があります。現行の設定を破壊する事への抵抗があるからです。設定を作りこむと愛着が沸き削除が難しくなります。しかし同じ思考をグルグル回す事は足を止める原因になります。今ある設定や脚本を捨てて別のものを作りあげる勇気をもつと迷いの排除につながります。

理由を考える
全ての行動の理由を考えます。行動と理由のセットが心情ドラマにつながるからです。Q&A方式で考えていく場合、Q&A共に精神と現実の二種類の方向性が存在します。精神的な理由と現実的な理由。精神的問題の解決と現実問題の解決が考えられます。

人物相関図
短編では全ての人物が主人公と関係しているとブレないです。
  
作中思考
詰まった時は思いつく限りのやりとりを短時間に書き出してゆく。その際インターバルタイマーを使うと良い。一分毎に一行書く。思考は本編である脚本が連れてきます。
  

構成-----------------

現実的箱書き
今の知識ですぐに描けるシーンは何かを考えます。今の形を生かしつつ行き着く事のできるエピソードが主人公と関係が薄い場合設定変更を考えます。

理想的箱書き
どんなシーンがあれば盛り上がりを作れるかなどを考えます。直接使える箱書きではありませんが現実と理想のすり合わせを行うために作ります。
  
類似作品の参照
類似作品から構成と構造の二種類を盗む事ができます。漫画はページ毎に区切られているので構成を分析しやすいです。台詞や行動やターニングポイントを書き出したりまとめたりする事で構造を分析する事ができます。自分の作品と見本作品の共通点と相違点を洗い出して盗みます。


脚本-----------------

すすめかた
脚本の力は想像力を働かせて順番に描く力と文章量をこなす力だと考えています。理想の文章を描く自信のなさが遅筆につながる事があります。自分が書く事のできる文章には最高の文章と最低の文章があるのですが、脚本ではまず合格点を引き下げて最低の文章を書いてから質の向上を目指します。

構成作業と脚本作業の切り替え
構成を考える頭と脚本を考える頭は違います。脚本の頭は次の一行をリアリティを持って適当に地に足をつけて描く頭です。答えから降りていく構成の頭と一緒にしないようにします。構成の頭で脚本を考える事ができる気になりますが間違いです。意識して切り替える事ができるように頭の中に切り替えスイッチを持つようにします。

設定変更後の書き直し
設定を変える場合は左手に前回の文章を置いて右手で全ての文章を書き直す。一から次の一行を順番に書き直します。

編集箇所の書き出し
長い文章になると、要編集箇所が複数箇所にわたります。編集箇所について迷うと消耗するので箇条書きで書き出しておくと作業しやすいです。作業後は取り消し線で消していきます。


眠気管理-----------------

コンディションの確認
飯……脳みそに栄養がいかない程眠い
睡眠……脳みそが疲れる程眠い。
運動……血液が頭など一箇所に集まりすぎると眠い
体温……体温が低い程眠い
姿勢……悪い姿勢ほど頭の血のめぐり悪くなり眠い
呼吸……吐く息に集中する
  
脳みそへの血液一時補給
あくび
のび

顔面の筋肉痛対策
頭皮全力マッサージシャンプー 
  ↓
 冷水←┐
  ↓ │×10
 温水─┘
  ↓
  汗

※体と頭の重さは日々変化するが〆切間際のコンディションやある程度の重さに慣れておく。
※脳みそは退屈を嫌い作業が進まない程眠い。その場合は作業方法を見直す。
ラベル:脚本 制作論
烏野の箱庭ページ烏野の箱庭 …動画・絵・漫画・脚本などの作品紹介
烏野のyoutubeページ烏野博史動画 …広告・実験・講習用映像のyoutubeチャンネル
烏野のyoutubeページうのひろし日々描描 …作画配信のyoutubeチャンネル
UNOUNOのPixiv …絵、デザイン資料、漫画、実験画像
karasuno10をフォローしましょうkarsauno10のTwitter …考え、宣伝
posted by karasuno10 at 08:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本>制作メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月30日

脚本の書き方メモ まとめ

脚本を書いていて気付いた事をまとめたメモです。個人的に安定した執筆速度で書けるのではないかと期待しています。
・文章は一方通行で書く。
 必要な文章を一文一文順番に集中して執筆することで深く思考することができます。後戻りしない事。時間を跳躍しない事。先に記述した設定を無視しない事。そうする事で結果的に短時間に矛盾のない生きた脚本を書くことができます。また書いたり話したりすることによって思考は回転するので思考を進めたければ書くこと。書かない間は忘れる事。不必要なメモは混乱を招くので書かない。書いてしまった場合、メモを目の届かない所に隠す。何かを体験したり他の作品を見たりして遊ぶほうが後に執筆作業に役立ちます。

・作業時間を短く設定する。
 現在の体力で確実に集中できる時間を選びます。5分、20分、40分、ながくて1時間30分までだと思います。意識しにくい作業時間を想定するとダレるからです。
 
・終了時刻でなく開始時刻を大事にする。
 〆切が来てから慌ててはじめる人にはお勧めです。私の場合は意識した時間を開始時刻と捉える傾向があります。一般的にそうなのかは知らないです。

・リズムを大事にする。
 インターバルタイマーでコンスタントに書くと執筆しやすいです。一度停止して間を置くと次に書き出す際に体力を消耗します。これを繰り返すと作業への苦手意識が芽生えるので気をつけたほうが良いです。またタイマーの時間を厳密に守る必要はありません。参考程度に考えたほうが肩がこらないと思います。

・人と話す。
 執筆しないで思考を進める場合、人に話すと良さそうです。できれば全体のまとまった内容を面白く話せれば良いのですが、きっかけとしてまとまっている部分だけ話すと良いと思います。自分の考えをまとめたいなら寡黙な人を、相手からアイデアをもらいたいならおしゃべりな人と話すと良いでしょう。

・肩をグリグリ動かす
 長い間机に座っていると肩が凝って目が痛くなったり眠くなったりします。作業が嫌にならない程度に休憩を入れましょう。最近気付いた事なのですが体温を維持すると作業しやすいです。暖房器具より軽い運動がお勧めです。

以上(2014/04/30)時点の脚本の書き方メモでした。
ラベル:制作論
烏野の箱庭ページ烏野の箱庭 …動画・絵・漫画・脚本などの作品紹介
烏野のyoutubeページ烏野博史動画 …広告・実験・講習用映像のyoutubeチャンネル
烏野のyoutubeページうのひろし日々描描 …作画配信のyoutubeチャンネル
UNOUNOのPixiv …絵、デザイン資料、漫画、実験画像
karasuno10をフォローしましょうkarsauno10のTwitter …考え、宣伝
posted by karasuno10 at 16:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本>制作メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月30日

レゴブロック・プラレール

創作しやすくなる話です。

 一歳半の姪が家に1ヶ月ほど家に滞在していました。姪のおもちゃ箱にはプラレール、マグネットの野菜とまな板、パズル、絵本、空気入れetcがはいっており、他にコピー用紙や色鉛筆、ボールペンなどがありました。

 ある日、姪にプラレールの線路を渡されました。プラレールは線路のパーツを組むことによって色々な方向に伸ばせるもので、電動の電車が付属しています。線路の組み方や、机や椅子などの家具を使う事で面白さが増します。適当に線路を繋げて見て、椅子を並べて高架を作りました。


 別の日、LEGOブロックを渡されました。ブロック数は少なく色やパーツは限られています。適当にブロックを並べ替えて考えて、姪が知っている鳥類を作る事にしました。色が限られているのでわかりやすい色分けでよく知っている概形を作ります。最終的にペンギンにしました。”全てのパーツを使う”、”限られたパーツを使う”が難しかったです。


 また別の日はボールペンを渡されました。姪の知っている動物を書く事にしました……。結局の所、姪の知っている何かを組み合わせて、姪に響く何かを作ることができれば感嘆してくれます。


創作はこのプラレールやLEGOを組み立てるのに似ています。
  • 最初に組んでしまって、ある程度の所で何に見えるかを考える。
  • 手元のレールやブロックなどのパーツには限りがある。
  • 自分のバックグラウンド(机や椅子)を使うことができる。
  • パーツ(既知)を組み合わせて成果物(未知)を作る。
  • 即興性が求められる。
  • 相手を喜ばせる。相手にわかるものを作る。
共通点のうち、特に「作りながら、考えて良い」、「手元のパーツを使って良い」というのが発見でした。


最近描いている、即興四コマ漫画を描くきっかけの話でした。

LEGO
株式会社タカラトミー プラレール
烏野の箱庭ページ烏野の箱庭 …動画・絵・漫画・脚本などの作品紹介
烏野のyoutubeページ烏野博史動画 …広告・実験・講習用映像のyoutubeチャンネル
烏野のyoutubeページうのひろし日々描描 …作画配信のyoutubeチャンネル
UNOUNOのPixiv …絵、デザイン資料、漫画、実験画像
karasuno10をフォローしましょうkarsauno10のTwitter …考え、宣伝
posted by karasuno10 at 09:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本>制作メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする